第2青函トンネルについて考える

※この記事は銀鉄のブログを元ネタにしています。

「第2青函トンネル」建設を 青森県内で待望論
(河北新報 2014年07月09日、リンク先はウェブアーカイブ)

 北海道新幹線・新青森−新函館北斗の2016年春開業を前に、青森県で「第2青函トンネル待望論」が急浮上している。現状ではトンネル内は高速走行できず、所要時間が長くなるためだ。2本目となる世界最長の海底トンネルの建設は夢物語にも聞こえるが、県幹部は「非現実的な話ではない」と真顔で語る。

 「国土強靱(きょうじん)化に力を入れているのだから、もう1本掘ってくださいとお願いした」
 青森県議会の阿部広悦議長は6月30日の定例記者会見で、12日に国土交通省を訪ねた際、事務次官に非公式ながら要望を伝えたことを明かした。
 国は11年、新青森−新函館北斗間149キロのうち、青函トンネルを含む82キロの区間は、在来線特急並みの速度とする考えを示した。トンネル内で高速走行の新幹線が貨物列車と擦れ違うと、風圧でコンテナ破損などの危険があるためという。
 全ダイヤの高速走行を前提に、05年に工事計画に同意した青森県は反発した。完成まで、総工費の一部約800億円を県が負担することも反発の背景にある。
 両駅間の所要時間は高速走行なら39分だが、減速すると18分遅く57分となる。利用促進へのうたい文句が「約30分」と「約1時間」ではアピール度が大きく違う。
 国はその後、県の反発を抑える形で、18年春から1日1往復に限り高速走行すると表明した。新幹線の中に丸ごと貨物列車を載せるトレイン・オン・トレインや、擦れ違う時のみ新幹線を減速させる技術も研究するという。県などによると、どちらも例がなく、実現の見通しは立ってない。トレイン−は研究と新車両の製造に計約3000億円かかるとされ、擦れ違い時減速は安全への懸念が大きい。
 新たな青函トンネルを建設する場合、総工費は約5000億円と見込まれる。過去のトンネル工事の地質データがそろっているので、既存の技術で建設は可能だ。
 県議の一人は「膨大な費用を使い、ただ貨物列車を新幹線に載せるだけなら、初めから2本目のトンネルを掘った方が賢い」と指摘する。
 全ダイヤの高速運行は北海道からも要求されている。
 青森県の千葉耕悦新幹線・並行在来線調整監は「自民政権になり、大型公共工事を復活させようという声が全国各地で上がり始めている。国の高速化への対応次第では、第2トンネルの建設を要望する可能性はゼロではない」と話す。

私は、十分に必要だとは考える。
青函トンネルは北海道と本州を結ぶ大動脈であり、それもあって旅客・貨物需要は多い。現在は新函館北斗までの運転だが、これが札幌まで延伸するとなると、現在の予定では東京~札幌を5時間1分で結ぶこととなる。しかし、青函トンネルで高速化が可能になると、4時間43分で結べる。18分差とはいえ、5時間台と4時間台では印象が随分と変わってくるだろう。

これについては、多数の代案がなされている。「時間帯区分案」では、260km/hで走る1本の高速新幹線を設定するという方法だ。しかしこれでは、青函トンネルを通過する貨物列車の4割が運行不能となる。北海道~本州において鉄道の占めるの貨物のシェアは4割といわれる。また、近年はエコロジーの観点から、鉄道輸送への転換も進んでいる。にもかかわらず、これに逆行するのはどうなのだろうか。

また、在来線専用の第2青函トンネルが開通すれば、クルーズ列車(或いは、「カシオペア」の復活でもよい)を運転させることもできるであろう。惜しむらくは函館~長万部~東室蘭が非電化であることだが、京都・奈良と北海道を結ぶ観光需要は十分ある。

最新の技術を使えば、試算の複線5800億円を下回る値段で建設も可能である。建設は青函トンネルの真下で構わないだろう。下北半島ルートは技術的にも難易度が高いし、既存のノウハウを使える津軽ルートでよい。
北海道の過疎化が進展しているとはいえ、札幌都市圏はまだ十分に伸びる。また、建設しないことにより、船舶輸送となれば、暴風雨の日は運転できないし、場合によっては洞爺丸事故のような転覆もありえる。
また、北方のロシア対策としても、北海道と本州を結ぶ青函トンネルは重要なものである。是非とも、実現してほしい。

「杉山淳一の時事日想:世論は否定的? それでも「第2青函トンネル」が必要な理由」より一部引用。

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